PAPを有効活用する為のコントラストトレーニング法
まずPAPについて説明してたいと思います。
コントラストトレーニングとは、2種類のエクササ イズを1セットずつ交互に行う方法のことです。例えば高強度のウエイトトレー ニングの後に、その動作に似たプライオメトリクスを行うことです。
コントラストトレーニングによってウエイトトレーング後のジャンプ力などが向上することが知られています。これを活動後増強(PAP:Post- Activation Potentiation)と言います。例えば中−高重量 のスクワットの後に垂直跳を行うと、垂直跳の記録が向上する、といった効果です。
そこで今回は、PAPを有効活用する為のコントラストトレーニング法における注意点を3つ解説していこうと思います。
1 レスト時間
PAPのプラスの効果と疲労のマイナスの作用を考慮する必要があります。
コントラストトレーニングにおけるレジスタンストレーニングとプライオメトリスクトレーニングの間の休憩時間は各個人によって異なります。
速筋繊維のタイプIIxからタイプIIaに変化している練習量が多いアスリートであればレスト時間は必然的に短くなります。
一方で、それほど疲労に耐性が無い人ですとレスト時間は長くなります。
また、レジスタンスとプライオを交互に繰り返すコントラストトレーニングであれば休憩時間はそれほど必要ありませんが、レジスタンスで複数セットを組んだのちにプライオの種目に入るコンプレックストレーニングであればレスト時間は長く取る必要があります。
ただ、レスト時間を長く取りすぎるとこでPAPの効果も減少していきますので、適切なレスト時間は各自の心拍数やコンディショニングを見て調整して頂くのが良いかと思います。
2 股関節角度
レジスタンストレーニングの股関節角度はその次に行う自重のプライオメトリスクトレーニングの角度に特異的な方が良いでしょう。
また、股関節の浅い角度でのスクワットは深い角度でのスクワットに比べてRFDの向上に効果的です。
ですのでPAPを活用するレジスタンスでは基本的にハーフスクワットをおすすめします。デープスクワットは臀部に効かせることが出来ますが、瞬発力向上の為やPAPの為のスクワットとしては推奨しません。
2 重量設定
重量設定は中負荷の高スピードを推奨します。
PAPが起こるメカニズムは主に神経系の発火頻度の増加です。ですので、ある程度の負荷をかけて素速い筋収縮を行う必要があります。
60-85%1RMのバーベルスクワットを選択しても良いですし、更に軽くして速度を意識したダンベルスクワットジャンプを行っても良いと思います。
PAPの効果が発揮されないのは低負荷の低速度で特定の筋肉に効かせるやり方です。これだと筋肉のリン酸化は進まず、カルシウム感受性が高まりませんのでオススメしません。
以上がPAPを上手く活用する為の3つの注意点になります。
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